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大腸がんに対するオキサリプラチンの効果に関する研究


大腸がん化学療法時の支持療法としてのEPA含有栄養剤の有効性の検討

名古屋市立大学病院 消化器・一般外科 下部消化管グループ
研究担当者:原賢康、安藤菜奈子、志賀一慶、柳田剛、仲井希、前田祐三、廣川高久、高橋広城

 当院消化器・一般外科では、これまでに行った大腸がんに関する研究で、
①大腸がんではいかなるステージでも血液中の炎症性サイトカインであるIL-6(interleukin-6)の値の高い方ががんの再発率が高い(生存率が低い)こと
②がん組織中に多く存在するがん関連線維芽細胞(CAF)はがん細胞から分泌されるIL-6によって血管新生因子を分泌するようになること
③切除不能・再発大腸がんで血中IL-6濃度が高いとbevacizumabやoxaliplatinの効果が落ちること
 を報告してきました。
 このIL-6が引き起こす化学療法抵抗性に関し改善をする手段がないかを明らかにしたいということで現在、切除不能・再発大腸がんの患者さんを対象に臨床試験を行なっております。現時点で血中IL-6値を下げる期待ができる薬剤としては抗IL-6 receptor抗体などがありますが、穏やかな体への作用と豊富な栄養価に期待をして、今回の試験ではEPAを多く含有するプロシュア®(アボット社)の投与を行っております。このプロシュアはIL-6を抑制すると言われているEPAのみならず高いカロリーとタンパク含有が利点として挙げられます。がんがあることでがんから放出されるIL-6は体の筋肉を中心に分解を進める作用があり、従ってどれだけ食べても体重が増えないという症状につながります。
 今回の臨床試験では、タンパク、カロリーだけでなく、EPAを豊富に含む栄養剤を内服することで化学療法中の体重減少のみならず血中IL-6値の減少や、化学療法抵抗性に改善が得られないかを明らかにしたいと思っています。この臨床試験では、プロシュアを飲む人たちと飲まない人たちでの違いを評価するため、どちらのグループにも背景因子の違いが出ないよう、飲むか飲まないかはコンピュータによって決定しています。「飲む」グループに入った方には無償で一定期間のプロシュアの提供を行っていますが、飲みたいとの希望があっても「飲まない」グループに入った場合には提供できません。「飲まない」グループの方には通常通りの食事を取っていただきます。初回治療の大腸がんの方で、アバスチンとエルプラットを用いた治療を行う方を対象としております。
 ご興味がおありの方は消化器・一般外科までご相談ください。