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地域連携の促進


地域連携の促進:がん薬物療法を担う地域かかりつけ薬剤師・薬局を支援する研修事業

がん薬物療法と病院薬剤師の関わり

がんの三大治療の一つに、「薬物療法(化学療法)」が 挙げられます。がん薬物療法は、治療を目的とする抗がん剤やホルモン剤、症状や副作用を和らげる目的の支持療法薬(鎮痛薬や吐き気止め等)を、点滴と飲み薬を組み合わせて行います。当院では、外来通院や外来化学療法室でがん薬物療法を受ける患者さんが増えています。そのため、当院薬剤部では、入院患者さんだけでなく、外来患者さんを対象とした薬剤師による指導を強化しています。最近では「薬剤師外来」を開設するなど、がん専門薬剤師を中心に患者さんの仕事(就労環境)や日常生活に配慮した指導を行っています。

がん薬物療法と薬局薬剤師の関わり

小松化学療法部長の講演

病院全体で院外処方箋の発行率は80%を超えているため、患者さんは大学病院以外の地域の薬局で投薬される機会が多くなります。外来化学療法室で治療中の患者さんが利用した薬局(院外処方箋を応需する薬局)を調査すると、約3分の2の方が当院近隣の薬局を利用し、残り3分の1の方が自宅や勤務先に近い薬局を利用していました。当院近隣の薬局でがん薬物療法の薬剤師指導について伺うと、薬局薬剤師は、複数の医療機関で処方された薬を一元管理し、薬の重複や飲み合わせを確認していました。また、がん治療が終了した後も、継続的に患者指導を行っていました。特に病院の医療従事者が把握しづらい、在宅での薬の管理方法について丁寧に指導されておりました。しかし、病院側の説明や指導内容が十分把握できない時には、踏み込んで指導することは難しいことがわかりました。

かかりつけ薬剤師・薬局の機能

グループワーク
進行役の当院薬剤師

近年、地域薬局は「かかりつけ薬剤師・薬局」の機能が求められております。その機能は、服薬情報の一元管理することで、薬の重複や薬の残り(残薬)をなくす取り組みを行い、24時間の対応や、在宅医療の支援を進めることです。さらに、専門病院と連携し抗がん剤の副作用対応を行うなど、高度な薬学管理ができる薬局が求められはじめました。

地域の薬剤師連携により、がん薬物療法の安全性を高める活動

グループ発表
薬局薬剤師

当院薬剤部は、がん患者さんが安心して地域療養できる環境を整備するために、地域の薬局薬剤師との連携を強化し、がん薬物療法を切れ目のなく提供できる体制づくりに取り組みはじめました。平成28年度から喜谷記念トラストがん治療プロジェクトの支援をいただき、地域の薬局との連携を強化する事業『がん薬物療法を担う地域かかりつけ薬剤師・薬局を支援する研修事業』を立ち上げました。まずは近隣薬局との連携が必要と考え、地域の薬剤師会(瑞穂区、昭和区)と協議を重ねて準備してきました。
平成29年3月に研修会「がん薬物療法の薬剤師連携を症例から考えるグループワーク」をはじめて開催しました。当院がん専門薬剤師を中心に企画し、地域の薬局薬剤師と基幹病院薬剤師が参加しました。薬局薬剤師からの発表につづき、当院化学療法部の小松弘和部長からの基調講演を行いました。さらにグループワークの中で、病院と薬局それぞれの立場から、がん薬物療法の薬剤師連携の問題点や課題が明らかになりました。これを機会に、地域の薬剤師連携を促進し、がん薬物療法の安全性を高める活動を進めていく予定です。将来は喜谷記念がん治療センターが、地域薬剤師の実地研修の中核になるよう研修事業を進めていきたいと考えております。

第1回がん薬物療法の薬剤師連携を症例から考えるグループワーク